先日、久しぶりにセルジオ・ロッシの
ハイヒールを履いて出かけた。
ロイヤルブルーの美しい発色に心奪われて
購入した、12cmヒールのプラットフォーム。
私は小さい頃から”職人技”というものが好きで、
その美しい手さばきや、手から生み出される
芸術品を、旅先などで見て回るのが好きであった。
ワクワクし、いつまで見ていても飽きない。
美しい物が生まれるとき、必ずそこには法則があり、
その法則を見つけるのが、好きだった。
そしてやはり、一流ブランドのハイヒールも同じなのです。
工房にこそ伺ったことはないので(いつか訪れたい)
ハイヒールが出来上がるまでの過程を目にしてはいないが、
靴職人であった方の話を聞く機会があり、
そのクラフトマンシップに、深く感銘を受けた。
また実用品といった物には、"美しさ"は関係ないような
イメージがあるかもしれないが、全くもって否であり、
例えばキッチンナイフひとつとっても、
本当に使いやすく手になじみ、毎日、知らず知らずに
そればかりを手にとってしまうような物には、
高い実用性と同時に、必ず、ひとつの美が存在する。
そこには、創り手の"純粋な"スピリットが宿っている。
一流ブランドのハイヒールや洋服などはまたそこに、
崇高なデザイン性といった要素も含まれ、
デザイナーの魂×職人の魂、の見事な重なりがあり、
さらに、ブランドの歴史などといった
違う次元のエスプリが、幾重にも重なっている。
それらを感じればこそ、その靴に足を入れた瞬間
心も魂も動くのは当然の話、ではある。
身に纏う者も、一流でありたいと思います。